月の狂気が何だとか
届かぬ月に狂はされ 身を滅ぼすは不幸だらうか
真つ暗闇に怯へつつ 明日を待つは幸ひだらうか
月に惹かれて側だに気付かず 踠きて触れるも気にも止めぬか
暗闇の中をひたすら踠き 触れるその度安心するか
安心には常に不安が纏ひ それでは安心せぬほど必死な方が
幸せなのではなからうか
完全性定理で苦戦中
自分の中でHenkin定数と変数との交換あたりの理解が上手く行かず思うように再構成できない。
一週間くらい考えれば何とかなると信じたい。
信ずる者は幸ひならば、信じた物が幸福の正体なのだらうか。
宗教が人を救ふのならば、宗教により人々に想起される幻想世界は人が本来的に望む何かを良く表すのだらうか。
或いは魂の保証であり、或いは愛の保証であり、全ては孤独感の打破へと帰着し得るのか。
人間の願望の客観的な考察。
神を明かし、死を明かし、死への恐怖を成る程死とは呆気のなきものだと克服すること。
科学とは、未知を分類せんとする営みであつて、そこに神秘は必要なからう。
科学とは何とも退屈なものである。
神秘さ故に興味を惹かれ分類し明かしてみると、成る程呆気のなきものだと知る。
神秘に溢れた世の中を無味乾燥なるものとする、最も退屈な営みが科学であらう。
天才とは、その才を以つて人には成し得ぬ物事を行ふ者やも知られぬ。
故に神秘が存在し、そこに人は神を感ずる。
人はそれを崇めるが、或いはそれは結果を残すだけの空虚に過ぎぬ。
顕現せぬ超常な理論によりて生み出される結果とは、乃ち偶然である。
人は偶然を、そして個性を求めるが、大切なのは没個性的な必然としての体系である。
そこに神を感じるうちにはそれは偶然に過ぎず、乃ちそれは思考停止による停滞である。
感傷に浸り神を感じ心を動かす暇などあらば、その神秘を失はせ退屈なものにせんと試みるべし。